ゴロゴロ転がり日々行進

気だるい社畜の雑記。

アイキャントスピークホニャララ

 

 

食べ歩きブログではないんだけど、今日の昼と夜ちょっといいお店に入ったので記録しとこう。

 

 

 

所用で仙台駅に来て、時間があるので昼ご飯を食べに駅ビルのS-PALに入った。

S-PALには「杜(もり)のダイニング」というレストラン街的なところがある。

ここでは和洋さまざまな食べ物が選り取りみどりなのだ。

 

 

昼前の私はその辺をウロチョロしつつ迷いまくっていた。

挙動不審すぎて動物園のクマ状態である。

ひとりでレストランに入るのは苦ではないし、特に優柔不断でもないんだけど、なんか1人で入るのは毎回心細い。

これまで東西さまざまな駅ビルのレストラン街で店に入ろうかなどうしようかなの時点で迷い、結局NEWDAYSで昼を済ませた日は数知れず。

NEWDAYSは神。

 

 

 

でも今日はせっかく仙台にいるんだからいいものを食べたい。

そういう訳でコンビニ信者のクマは、意を決してなんか良さそうな店に店名も見ないまま飛び込んだ。

 

「あの、1人なんですけど」

「1名様ですね。1名様ご案内!」

 

気さくな店員さんが店内に呼びかける。

内装もオシャレだし良さそうだな、と思っていた1秒後、店内の店員全員が声を張り上げた。

 

 

 

「「「Yes, いらっしゃいませ!」」」

 

 

 

英語やと!?!?

 

 

 

おったまげた田舎者はその場で2秒ほど硬直する。

その一言だけで言語野がパニックに陥った。イエス

エスってなんだかっこいいな。いやここ日本ぞ? なんで? 高須クリニックか?

 

 

よく考えたらメニューは和洋混ざっていたし、内装もオッシャレ〜〜〜である。

なんか目の前に香辛料のビンも並んでる。

オシャレな店特有の謎ビンにまさかここでお目にかかるとは。


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(向こうは厨房。店員さんにチラ見されつつ食うカウンター席)

 

そう……

つまりここは私の歴代居住区域では稀なタイプの店。

 

 

 

"何かかっこいい外国要素モリモリ店(みせ)"だ……!!

 

 

 

このお店、お客さんには基本的には日本語で応対する。

店員さんも見た限りだいたい日本人。

しかし厨房にひとたび声をかけると、

 

「Food order please!」

「Yes!」

 

ヒョエ〜〜〜〜〜〜である。

この文面で合っているのかも分からない。たぶん合ってると思う。

 

先に出てきた烏龍茶もほっそいグラスに入って出てきた。

これもオシャ店(オシャレな店)特有であろう。


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(テンパりすぎて3分の2くらい飲んでから写真撮った)

 

 

ドギマギしつつも自分の食欲は衰えない。

何だかんだ食欲と睡眠欲と娯楽には正直な女である。

とりあえずダブルローストビーフ丼を注文する。

 

「Food order please!(たぶん)」

「Yes!」

 

それはもう分かったから。

 

 

出てきた料理がこちら。


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(Miso Soupと漬物がついてきた。うれしい)

 

食べてる最中に付け合わせの山葵の配分を間違えて涙目になったけど、この丼はかなり美味しかった。

メニューを見たところ、東北6県それぞれの名物を使った料理が県ごとにあるらしい。

この丼は宮城気仙沼。なかなか良い。

 

 

 

いい店じゃん! とすっかり肉で懐柔され緊張もほぐれた田舎グマは、とりあえず伝票で店名を確認する。

 


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よめない

 

 

ちゃんと案内板で確認したところ、6kenキッチンというお店らしかった。


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英語は怖くなくなったので仙台駅に立ち寄ったらまた来たい。

 

 

肉でエネルギー満タンになった私は、ひとまず用事を遂行するために仙台の街へ繰り出した。

道中で国木田花丸ちゃんのリュックを背負った男性とAqoursのコートを着た男性2人を内包する男性4人組を見かけ、なんとなく嬉しくなった。

見てくれはともかくオタクが表を歩ける街というのは治安が良い証拠である。

閑話休題

 

 

 

 

 

さて日が落ちて夜。

外出と大人数との交流とでエネルギーをすっかり切らした私はまた仙台駅に戻ってきた。

帰りはクソ遅くなるが明日は日曜だ。ゆっくりしてもバチは当たるまい。

 

 

再びレストラン街をウロチョロする杜のくまさんになる。

今度はそんなに迷いもせず1つの店に狙いを定めた。

実は昼にも目をつけていたのだが、やっぱりここも見てくれが外国要素モリモリのオシャ店で、二の足を踏んでしまったのである。

しかし英語を克服した今の私は無敵だ。相変わらず店名はわからないガバガバぶりだが怖くはない。

いざ!

 

 

 

 

「1名様ご案内です!」

「Hola! いらっしゃいませ!」

 

 

 

 

なんて!!?!?!?!??

 

 

 

ハッと店先の看板を見やる。

美味しそうだなーと思っていたご飯のプレートの写真。

それらは全て『パエリア』であった。

 

そう。

大学の第二外国語すら英語を選んだ私が入店した店は、「スペイン語が飛び交うオシャ店」だったのである。

エスの次はオラときたもんだ。

 

 

 

もちろんお客さんには日本語対応で店員さんも日本人。

しかしこの店、昼の6kenキッチンより言語が徹底している。

 

 

「3名様ご案内です!」

「Hola! いらっしゃいませ!」

「お客様お帰りです!」

Gracias!」

「+§¥⊃\ฅ<ฅ★*<(聞き取れない)」

「♪↑*¥;~ゝ♥!(もうわからない)」

 

 

 

昼よりも大きな恐れと震えを抱えながら隅っこの席に案内された。

でも店員さんは気さくな人である。ニコニコと応対してくれたしお客さんと冗談も言い合う。

こちらが縮こまっていては失礼だ。

とりあえず私は震える手で一人分のパエリアとダージリンティーを注文した。

 

 

ダージリンティーはまたどっかで見たグラスに入って出てきた。

このほっそくてストーンとしたシルエットのグラスはオシャ店の条件なのか?

見た目キレイだから理にかなってるけど。


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(今度は飲む前に撮った)

 

パエリアはこんな感じ。


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(シーフードも良かったんだけど豚肉の誘惑に勝てなかった)

 

 

それからはコソコソと食べていたが、店員同士で買わされるスペイン語を聴いているうちにだんだん心境が変化してくる。

声を揃えて「Si!」や「Hola!」と言っている様子が、どことなく何かのファミリーみたいに見えてきたのだ。

 

 

昼のお店もそうだが、日本語の「いらっしゃいませ!」とはまた違う「Yes」や「Si」といった短い言葉の応酬。

その短い言葉を揃えてワッと声を上げるたびに、ちょっと結束みたいなものを感じてしまう。

悪くないやん外国語……と思いながらパエリアを完食した。

 

 

「お客様お帰りです!」

Gracias!」

 

 

ありがとうパエリア、ありがとうスペイン語、また来るよ……と変な感慨を覚えつつ、スペイン語に送られて店を後にする。

 

そういえば店名を調べ忘れた。

 

 

 

今日は用事も滞りなく進んだし、ご飯も美味しかった。

帰る途中には昼に見た花丸ちゃんリュックとAqoursコートとまた遭遇し、なんとなく嬉しくなった。

 

総じて今日は満点の日でした。